マケドニア王国とはギリシャ北部にあった王国で、有名なアレクサンドロス大王の故郷。
アレクサンドロスの父が強大なマケドニア王国をつくりましたが、徐々に力を失い、滅亡してしまいます。
なぜマケドニア王国が滅亡してしまったのでしょうか?
本記事では【マケドニア王国が滅亡した理由】について簡単に解説していきます。
滅亡までの過程を踏まえながら、マケドニア王国が消えてしまった理由を探っていきましょう。
マケドニア王国が滅亡した理由
大きな力を持っていたマケドニア王国が滅亡した理由は、国内で「後継者争い」が起き、国が分裂して力が弱くなったからです。
その後、王国が弱ったタイミングでローマ帝国の攻撃にあり、マケドニア王国が滅亡。
マケドニア王国が滅亡したあとも、マケドニアという名前は地名で残っています。
次に、マケドニア王国の滅亡までの過程を解説します。
マケドニア王国が滅亡するまでの過程
アレクサンドロス大王の死
アレクサンドロス大王が亡くなったのは紀元前323年。
アレクサンドロス大王はたくさんの国を征服しました。
それによって、マケドニア王国は父:フィリッポス2世の代よりも大きく強い国になっていきます。
しかし、アレクサンドロス大王は突然亡くなってしまったため、誰が次の王様になるのか争いが起きてしまいました。
突然の別れで、国民は驚きと戸惑ったことでしょう。
後継者問題により国が分裂
アレクサンドロス大王が亡くなった時、彼には明確な後継者がいませんでした。
大王には息子がいましたが、まだ幼いので国を治めることはできません。
部下である将軍たちが、誰が次の王になるかを争うようになったのです。
後継者争いはすぐに激しい戦いに発展し、アレクサンドロス大王が築いた大きな帝国は3つの国に分裂。
分裂した3つの国は、アンティゴノス朝、セレウコス朝、プトレマイオス朝と呼ばれ、マケドニア王国は1つに戻ることは難しい状態になってしまいました。
マケドニア王国の衰退
マケドニア王国の政治は、国全体を1つの政府がまとめて統治する中央集権体制でした。
アレクサンドロス大王が生きていた時は、中央集権体制はうまく機能していましたが、彼が亡くなると、この仕組みは弱まってしまいます。
そして、各地の有力者たちが権力を握り、中央政府の力が失われたのです。
この結果、マケドニア王国の力が無くなり、外敵の攻撃や内部の対立に対して弱くなってしまいました。
大きな国を築き上げることはできたものの、守り続けることは決して簡単なことではないのですね。
ローマとの戦争とマケドニア王国の滅亡
マケドニア王国の力が弱くなった隙を狙って、ローマが攻めてきました。
当時のローマは非常に強力な国で、世界全体を支配しようとしていたのです。
マケドニア王国とローマの間で4度のマケドニア戦争が行われました。
第一次マケドニア戦争 | 紀元前214-205年 | ローマとマケドニアが最初に対立した戦争で、ローマが勝利。 |
第二次マケドニア戦争 | 紀元前200-196年 | ローマがさらにマケドニアに圧力をかけ、マケドニアは敗北。 |
第三次マケドニア戦争 | 紀元前171-168年 | マケドニア王ペルセウスとローマの対決。 |
第四次マケドニア戦争 | 紀元前150-148年 | 最終的にマケドニアの完全な滅亡につながる戦争。 |
紀元前168年第3次マケドニア戦争の中で行われた「ピュドナの戦い」は、最も重要な戦いです。
ピュドナという場所で両軍が激しく争いましたが、マケドニア軍は完全に負けてしまいます。
これが、マケドニア王国の終わりの始まりでした。
最終的には、王国は第四次マケドニア戦争でローマに完全に敗北。
マケドニア王国はマケドニア属州という名前でローマの支配下に置かれ、王国は滅亡しました。
マケドニア王国が残したもの
マケドニア王国が滅亡しましたが、王国の強い影響は各地に残っています。
特にローマは、マケドニア王国から多くのことを学びました。
アレクサンドロス大王が使った軍事戦術や中央集権体制は、ローマ帝国の発展に大きな影響を与えます。
例えば、マケドニア王国の騎兵部隊や密集隊形は、ローマ軍も取り入れました。
これによって、ローマ軍はさらに強力な軍事力を持つようになり、広大な領土を統治する力を得たのです。
マケドニア王国は単なる強い国だったわけではなく、文化を多くの国々に広めたとして評価されています。
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まとめ
今回は【マケドニア王国が滅亡した理由】について、解説しましたがいかがだったでしょうか?
マケドニア王国はアレクサンドロス大王というリーダーを失ったことと、強国ローマの侵攻により滅亡してしまいました。
これらのことから、次の世代へ託す大切さと、どんな強大な国でも滅亡する可能性があると教えてくれます。
現代においても大きな問題が起きる前にしっかりと準備し、正しい対応することが大切ですね。
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