ルネサンスとはどんな社会の動きだった?代表的な芸術作品も解説!

ヨーロッパ大陸

ヨーロッパの文化を代表する「ルネサンス」。

ルネサンスとはイタリアから始まった文化運動であり、現代にも多くの絵画や彫刻などが残されています。

なぜイタリアを中心にルネサンス運動が起こったのでしょうか?

本記事では【ルネサンスとはどんな社会の動きだったのか】を時代背景とともに解説していきます。

「これぞルネサンス」とも言える芸術品についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

ルネサンスとは

ルネサンスは1300年ごろからイタリアで起こった文化運動のことです。

コト史
コト史

ルネサンスとは「再生・復興」を意味するフランス語から名付けられました。

イスラム文化を通じて伝えられたキリスト教以前の古典文化を手本とし、その古典文化を蘇らせるため芸術家などが作品を残しています。

コト子
コト子

古典文化とはギリシア・ローマ時代の文化のこと。
1300年代〜1400年代を「初期ルネサンス」
1400年代後半〜1500年代初めまでを「盛期ルネサンス」と区別しています。

ルネサンスが起こったきっかけ

ギリシア・ローマ時代の文化を取り戻そうとした理由は、1300年頃から人々が「人間とは何か」を考え始めたからです。

Aさん
Aさん

当時イタリアではキリスト教の勢力が強く、教会の言うことに絶対逆らってはいけない状況でした。
さらに伝染病も流行っている時代だったので、人々は死に怯えて暮らしていたのです。

この息苦しい世の中を「暗黒時代」とも呼んでいました。

ギリシア・ローマ時代は当時のイタリアとはちがい、人間をもっと大切にしようという考えを持っていました。

Cさん
Cさん

昔に戻って、神ではなく人間を大切にする時代を作りたかったのかも…。
「昔はよかったね」と考える懐古主義が生まれたきっかけでもありました。

ルネサンスがイタリアで起こった理由

ルネサンスがイタリアで起こった要因は以下の通りです。

  • ローマ教皇による十字軍の遠征
  • 強力なパトロン・メディチ家の存在
  • オスマン帝国の台頭
コト史
コト史

それぞれくわしく説明をしていきます。

ローマ教皇による十字軍の遠征

キリスト教の聖地であるエルサレムを取り戻すため、ローマ教皇は十字軍を遠征させました。

コト史
コト史

およそ200年の間に7度もイスラム軍と争いましたが、ほとんどが失敗
多くの犠牲を生んだ十字軍遠征は、のちの宗教改革の原因にもなります。

今までは「キリスト教は絶対だ!」と言っていたローマ教皇は、この十字軍遠征の失敗により権力を失っていきます。

強力なパトロン・メディチ家の存在

メディチ家は銀行業で大きな成功を収め、ルネサンス時代に莫大な財力を持っていました。

コト子
コト子

パトロンとは「支援者」を意味します。

メディチ家はルネサンス最大のパトロンでした。

 

画家達はパトロンの依頼で肖像画や彫刻などを作成し、収入を得ていたようです。

ロレンツォ・デ・メディチという人物は、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロにお金を出して支援していたことで有名です。

オスマン帝国の台頭

13世紀末ごろ、東ローマ帝国の国境付近にオスマン1世が率いる武装国家が誕生します。

1453年には東ローマ帝国を滅亡させ、ギリシアにいた学者達はイタリアに逃げることに。

コト史
コト史

学者達はパトロンの支援を受けながら、古典文化を広めていきました。

ルネサンスが終わった理由

イタリアを中心に起こった騒動により、ルネサンス時代が終わりを迎えました。
ここでは代表的な理由を2つ紹介していきます。

宗教改革

十字軍遠征の失敗により、莫大な財産を失ったローマ教皇。

そこで教会はキリスト教徒たちに「免罪符」の販売をおこないます。

Dさん
Dさん

「免罪符を買えば、あなたの罪は許され、天国にいけますよ!」と宣伝されていたとか。

免罪符を販売する教会の動きに対し、大学教授のルターが疑問を持ちました。

ルターは免罪符の販売は間違っていると教会に批判したところ、同じ想いを抱いていた農民から支持され、宗教改革が起こります。

キリスト教同士の争いの結果、ルネサンスは衰退していったと考えられます。

イタリア戦争

イタリアが戦場になり、50年以上にわたって起こったイタリア戦争。

フランスが攻め込んだ結果、イタリアは大打撃を受けました。

Aさん
Aさん

ルネサンスの芸術活動は、パトロンのおかげで成り立っていました。

 

戦争によりパトロンからの支援を失ってしまい、芸術家の活動も衰退していったのです。

ルネサンスを代表する芸術品3選

ルネサンス時代を代表する芸術品について紹介します。

コト史
コト史

「見たことある!」と思う芸術品を紹介しているので、ルネサンスをより身近に感じられるでしょう。

モナリザ

モナリザの作者:レオナルド・ダ・ヴィンチは盛期ルネサンスに活躍した人物です。

絵を描く以外にもさまざまな知識を持っていたため、「万能の人」とも呼ばれています。

コト子
コト子

彼が描いた「モナリザ」は現在ルーブル美術館に保管されています。

モナリザのレプリカを学生時代に見たことがある人も多いでしょう。

Cさん
Cさん

モナリザはどの角度から見ても目が合うように描かれています。

彼女に見つめられるとなんだかソワソワした不思議な気持ちになりますよね。

春の作者:ボッティチェリはレオナルド・ダ・ヴィンチと同じロレンツォ・デ・メディチの支援を受けて活躍した画家です。

彼の描いた「」や「ヴィーナスの誕生」はルネサンス時代を代表する作品といえます。

特に、春はメディチ家を祝うために描かれたと言われています。

Bさん
Bさん

春は某ファミリーレストランの店内でいつでも見られます。

 

創業者が芸術に対して興味があり、店内を華やかにするために絵画を置いたという説があるとか。

ダビデ像

ダビデ像の作者であり、画家・彫刻家・建築家の3つの顔を持っている天才:ミケランジェロ

彼はルネサンス当時に色んなお金持ちから声がかかる大人気の芸術家でした。

有名なダビデ像は高さが5メートル越え、幅は約2メートルのかなり大きな像です。

Cさん
Cさん

ミケランジェロの作品にはマッチョな男性が描かれることが多いのですが、それが彼のこだわりだったのでしょう。

「現実よりも少しオーバーな表現」と評価されているのが面白いところです。


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まとめ

今回は【ルネサンスとはどんな社会の動きだったのか】について解説しましたが、いかがでしたか?

ルネサンスとは暗黒時代と呼ばれた時代に、人間らしさを取り戻そうと起こった文化運動でした。

キリスト教に対する人々の考え方や、パトロンと呼ばれる裕福な商人の存在も、ルネサンス時代には欠かせないものですね。

本記事を参考に、ルネサンス時代に思いを馳せながら、芸術を楽しんでくださいね。

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